【北海道旅行を深く楽しむ】初冬の富良野・美瑛(ファーム富田、拓真館、大雪山)

初冬の富良野・美瑛

11月~12月上旬にかけて、いわゆる初冬の富良野・美瑛の旅行のメリットは、

空いている
宿泊費が安い
どこよりも早く雪に会える
青い池のライトアップや冬のイルミネーション
もちろん、お花が咲いてなかったり、冬季通行止めが始まったりといったデメリットもありますが、いかにこの時期の北海道を楽しんでやろうかな、という気概で旅をすると結構いろいろな発見や体験ができるのではないでしょうか。
今回は、夏にピークを迎える富良野、美瑛そして大雪山の初冬の旅の楽しみ方を追求してみました。

ファーム富田

ファーム富田は、6月から8月にかけて、ラベンダーの開花時期には駐車場待ちの渋滞が数キロもできる富良野の超絶人気の観光地です。

11月のファーム富田は、とても気持の良い冷たい澄んだ空気が流れていました。
観光客もちらほらで自分の世界に浸れます。

せっかくじっくり訪れることができる時期ですので、ファーム富田の歴史や歩みについて考察し、より深くファーム富田を味わってみましょう。

ファーム富田の歴史

今でこそ北海道を代表する人気の観光スポットとなっているファーム富田ですが、その足跡はけっして順風満帆ではなく、一度はラベンダー生産の廃業の危機もあったそうです。

では、足跡をたどってみましょう。

1952年に富良野でラベンダー栽培が始まりました。
ファーム富田では1958年に10aというとても小さい敷地でのラベンダー栽培を始めます。

※1a(アール)は一辺が10mの正方形です。10aというと一辺が100mの正方形と同じ面積です。
現在は15ha(ヘクタール)で当時の150倍ほどの広さになっています。

当時のラベンダー栽培は観賞用ではなくラベンダーオイル(香料の原料)の生産が目的でした。1970年にラベンダー生産はピークを迎えます。

しかし、2年後の1972年頃には、合成香料や安価な海外からの輸入香料の台頭で、ラベンダーの買取価格は下落し、富良野のラベンダー農家は大きな打撃を受けてしまいます。

瞬く間に天国から地獄ですね。

翌年の1973年にはなんとファーム富田以外のラベンダー農家はラベンダー生産をあきらめてしまったそうです。

1976年、ファーム富田もなんとか苦しい経営の中で続けてきたラベンダー栽培でしたが、いよいよ採算的に限界に達し、その年かぎりでのラベンダー栽培を終える決断をしました。

最大の危機が到来したのです。

危機を救った救世主

しかし、そこに救世主が現れます。

それは、一枚のポスターと一人の女性旅行客。

1976年の国鉄(今のJRですね)のポスターに、いつの間にか撮影されていたファーム富田のラベンダー畑の風景が全国に紹介されたのです。

これがきっかけとなり観光客が増え始めました。

また、観光客の女性から、「南フランスのラベンダー農場ではラベンダーを使った製品を店頭販売している」ということを話を聞き、さらにこの女性から「ポプリ」や「サシエ」の作り方も教わり、店頭での販売をスタートしました。

まさに土俵際での思いもよらない救世主でした!!

新しいラベンダー産業の構築

その後、ファーム富田は雑誌などでも取り上げられ、観光客は年々増加していきます。

そこに独自で開発したラベンダーを用いた香水「フロム」、化粧品製造業の免許を取得して作ったオリジナル香水「フラノ」やオリジナル石鹸「ソープラベンダー」などを次々に売り出します。

こうして、「ラベンダーの生産→ラベンダー製品の製造→観光客への販売」というファーム富田の新しいビジネスモデルが構築されました。

冬でもラベンダー栽培に成功したグリーンハウス

1999年には、3年越しの実験の末、冬のラベンダー栽培に成功しました。

1年を通してラベンダーを楽しんでもらいたいという思いからだそうです。


グリーンハウス

 


グリーンハウス内のラベンダー。

ドライフラワーの舎がオープン

2003年には、世界各国の花材が用いられた日本で最大規模のドライフラワーの展示室が完成。

この年には天皇皇后両陛下がご来場されています。


緑色の羊がかわいい

 


オランダのフラワーデザイナーの方が手掛けています。花を使ったアートの世界観が広がります。

ファーム富田の入園料は無料

ファーム富田の入園料は無料です。

ラベンダー以外にも、グリーンハウス、ドライフラワーの舎、そして訪れる人をいつでも花でお迎えしたいと作られたビオラやマリーゴールドなど色とりどりの花畑など、ラベンダーにプラスして花の一大アート園という発展を遂げた今でも、無料で多くの来場者を楽しませてくれています。

ラベンダー栽培の歴史、苦境を乗り越えた運命的なポスターや女性旅行者との出会い。新しい形としてのラベンダー産業を今なお現在進行形で築きあげている活動へ感謝と敬意をもって、あなたとファーム富田の出会いをかみしめながら訪れるのも良いかもしれません。


秋冬ならではの落ち着いた色合いの風景です

 


白樺の森は冬に映えます

 

拓真館

美瑛の丘を中心に四季の織り成す自然の息遣いが感じられる写真が展示されています。廃校となっていた小学校の跡地を利用し、写真家・前田真三氏が建てた写真ギャラリー。

美瑛が全国的に有名になったきかっけを作った前田真三氏

風景写真家である前田さんが美瑛を訪れたのが1971年です。
以来、美瑛に魅せられた前田さんは16年間も美瑛に通い、美瑛の風景の写真集を発表し続けました。

CM・ドラマに登場した美瑛

・ケンとメリーの木(日産スカイラインのCM)
・マイルドセブンの丘(マイルドセブンのCM)
・セブンスターの木(セブンスターのパッケージ)
・パフィーの木(ドラマ「ワイルドで行こう」)

日本で最も美しい村連合

2005年、美瑛町の呼びかけで設立した地方自治体の連合体です。
現在では、全国で63町村の自治体が参加しています。

町自体で美瑛町の観光資源を守りながらPRしているおかげで、観光っぽさが乱立することなく、美しい自然の姿が保たれているのですね。


拓真館の駐車場の高台からの眺め

 

 

初冬の大雪山


大雪山旭岳ロープウェイの公式HPより

大雪山の登山シーズンは6月下旬から10月初旬

大雪山は旭岳(2,291m)を最高峰に黒岳、赤岳、緑岳など複数のピークの総称です。

北海道の最高峰である大雪山の旭岳の登山シーズンは6月末から10月初旬までで、2200m級の標高ながら日本アルプスの3,000m級の山々と同じぐらいの気候と言われています。

なお、旭岳の頂上までの登山は大雪山旭岳ロープウェーを使うことで、初心者でも1時間程度での周辺トレッキングが楽しめます。頂上までは途中から岩場が続きますが3時間程度での登頂が可能です。

大雪山旭岳ロープウェイの姿見駅周辺

標高1,600mの姿見駅まで片道約10分です。姿見駅周辺では1時間ほどの散策コースがあります。

大雪山旭岳ロープウェイの公式HPより

初冬に大雪山旭岳ロープウェイでの楽しむ条件
・天候が良いこと(曇ったりガスだと何も見えないことがあります)
・積雪量に注意(積雪が多いと歩行困難)

つまり、天候に大きく左右されるということです。

そこで、天気予報をしっかりと把握する必要がありますが、おススメのサイトがあります。

日本気象協会(めちゃくちゃメジャーですが、、、)

山登りやウインタースポーツにもとても重宝する天気予報サイトです。

「レジャー」の「山の天気」からお目当ての山(百名山クラスや代表的な山のリストがあります)を検索すると、高度別の風速と気温が確認できます。

平地では無風でも高度が高い所では風が強かったり、気温がぐっと下がったりしますので、お出かけの服装の目安にもなります。

 

天候が悪いとコスパ悪い

私の訪れた日は11月の初旬にもかかわらずのドカ雪。膝まで埋まりそうなぐらいのフカフカの雪で、長靴に雪が侵入し、さらに視界も30メートルほどのため、ロープウェイの姿見駅から20mぐらいで周遊は断念。

天候が悪いと楽しみがほとんどなくなり、旭岳ロープウェイの往復チケット2,200円と、ロープウェイ乗り場までのドライブの時間(旭川からだと往復2時間程度)を考えると、ちょっと割に合わないと感じてしまいます。


11月上旬でこのぐらいの積雪もあります。姿見駅で長くつのレンタルがありますので積雪時には利用可能です。

 

ロープウェイの運行状況はこちら

天候によって運休があります。12月にはメンテナンスもあり一定期間の休業期間があります。

 


大雪山は日本一早い紅葉が見られることで有名ですが、雪景色も北海道らしいです。

 

青い池

青い池はこちらからどうぞ

 

美瑛・富良野のまとめ


色彩の丘から

初冬の美瑛・富良野は黄金色の秋の紅葉が楽しめます。そして、そこに雪が降り始め、一面が銀世界となる冬への入り口となる風景です。

この時期の魅力は、観光客が少なく、一つの風景を独り占めできるという点かもしれません。

確かに目に映る木々や花のカラフルな華やかさはありませんが、厳しい大自然の予感のようなものを自分のペースで体感できるというのはなかなか良いものです。

 

 

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